外科におけるcontroversy-誌上ディベート
直腸癌に対するアプローチ 腹腔鏡手術かロボット手術か? 腹腔鏡手術
奥田 準二
1
,
田中 慶太朗
,
山本 誠士
,
鱒渕 真介
,
石井 正嗣
,
濱元 宏喜
,
鈴木 悠介
,
内山 和久
1大阪医科大学附属病院 がんセンター・消化器外科
キーワード:
直腸腫瘍
,
腹腔鏡法
,
三次元イメージング
,
直腸切除
,
ロボット手術
Keyword:
Laparoscopy
,
Rectal Neoplasms
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Robotic Surgical Procedures
pp.416-419
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017258588
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直腸癌に対する腹腔鏡手術では,狭く深い骨盤腔内において腹腔鏡の近接視・拡大視効果により微細な剥離層を明瞭に視認できる利点が大きい.一方,二次元モニターによる深部感覚欠如,ヒトの腹腔鏡操作による安定した術野保持の困難性,鉗子などの動作制限による視認部位の的確な操作困難や手の震えなどよる微細操作困難などが問題となる.ロボット手術では,腹腔鏡手術の問題点を克服できる利点があるものの,高コストで保険適用がなく,触覚がまったくないなどの問題点がある.われわれはロボット手術の利点をとり入れ,さらなる工夫を加えて腹腔鏡手術を進化させていくことが,最適な直腸癌手術の効率的な普及になると考えて実践している.
©Nankodo Co., Ltd., 2017