直腸癌側方転移の診断と治療 総論・診断
下部直腸進行癌への治療 国際的な標準治療と本邦の大腸癌治療ガイドラインの乖離
貞廣 荘太郎
1
,
鈴木 俊之
,
田中 彰
,
岡田 和丈
,
斉藤 剛太
,
宮北 寛士
1東海大学 消化器外科
キーワード:
腫瘍再発
,
腸間膜
,
直腸腫瘍
,
リンパ節郭清
,
診療ガイドライン
,
無病生存
,
直腸切除
,
放射線化学療法
Keyword:
Mesentery
,
Lymph Node Excision
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Rectal Neoplasms
,
Practice Guidelines as Topic
,
Disease-Free Survival
,
Chemoradiotherapy
pp.501-506
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017252766
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
局所進行直腸癌(T3~4 N0 M0,あるいはT any N1~2 M0症例)に対する日本以外の欧米ならびにアジアの先進国で行われている国際的な標準治療法は,手術前に放射線を用いる集学的治療である.一方,日本の大腸癌治療ガイドラインでは手術単独治療が標準治療法であり,側方リンパ節領域の郭清もしばしば行われている.われわれの目標は患者の生存率の改善,機能の温存であり,日本独自の大腸癌治療ガイドラインに固執するならば,国際的な標準治療法との比較試験が必要である.現状では,少なくとも国際的な標準治療法を患者へ呈示する治療選択肢の一つとすべきである.
©Nankodo Co., Ltd., 2017