食道癌外科治療のすべて
術後トラブルシューティング 食道癌術後の合併症とその対処
宮崎 達也
1
,
宗田 真
,
酒井 真
,
栗山 健吾
,
本城 裕章
,
熊倉 裕二
,
吉田 知典
,
桑野 博行
1群馬大学 病態総合外科
キーワード:
気管支瘻
,
術後合併症
,
食道腫瘍
,
食道切除
,
乳び胸
,
膿胸
,
出血-術後
,
胸腔ドレナージ
,
吻合部漏出
,
気管瘻
,
肺瘻
Keyword:
Bronchial Fistula
,
Chylothorax
,
Esophageal Neoplasms
,
Postoperative Complications
,
Esophagectomy
,
Empyema, Pleural
,
Postoperative Hemorrhage
,
Anastomotic Leak
pp.314-318
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017206042
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食道癌手術は侵襲も大きく手術操作部位も広範であるため,術後合併症はきわめてクリティカルになるものが多く,早急な診断と対処が求められる.肺炎は広域抗菌薬投与と起因菌の同定,全身性炎症反応症候群(SIRS)からの成人呼吸窮迫症候群(ARDS)予防が必要である.縫合不全は,疑った時点で早急に対処し,有効なドレナージ法を選択する.術後出血では,循環を安定させながらすみやかに画像下治療(IVR)や手術を行う.乳び胸はまずは保存的に加療するが,治療効果が望めない症例に対しては手術を行う.
©Nankodo Co., Ltd., 2017