症例
劇症肝不全を呈し肝移植を要した新生児ヘモクロマトーシスの2例
大坪 善数
1
,
三潴 正秀
,
明石 周爾
,
横川 真理
,
庄司 寛章
,
原口 康平
,
角 至一郎
1佐世保市総合医療センター 小児科
キーワード:
Alpha-Fetoproteins
,
Ammonia
,
Ferritins
,
ヘモクロマトーシス
,
Transferrin
,
肝臓移植
,
肝機能検査
,
MRI
,
超音波診断
,
肝不全-急性
,
致死的転帰
,
リスク評価
Keyword:
Transferrin
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Ultrasonography
,
Liver Function Tests
,
Ferritins
,
Hemochromatosis
,
Liver Failure, Acute
,
Ammonia
,
Risk Assessment
,
Liver Transplantation
,
Fatal Outcome
,
alpha-Fetoproteins
pp.901-905
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2019296537
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症例1は日齢14の男児で、黄疸、頻回嘔吐を認め、精査目的に当科入院となった。トランスアミナーゼは正常範囲内であったが、高ビリルビン血症、胆道系酵素上昇、高アンモニア血症を認め、腹部MRI所見とあわせて新生児へモクロマトーシス(NH)と診断した。内科的治療では救命困難と判断し、日齢25に肝移植施設に転院し、日齢28に祖父をドナーとする生体肝移植を施行した。術後経過は良好で、日齢154に退院した。症例2は日齢1の男児で、出生直後より活気不良と嘔吐を認め、日齢1に黄疸を主訴に当科に搬送入院となった。日齢2に施行した腹部MRIではT2強調像で肝臓のび漫性低信号を認め、血液検査データとあわせNHと診断し、同日より3日間のIVIG療法を施行した。内科的治療では救命困難と判断し、日齢7に肝移植施設に転院し、日齢12に父親をドナーとする生体肝移植を施行した。移植後は再度肝不全に至り、腸管穿孔、敗血症を併発し日齢90に永眠した。
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