膵癌の最新治療 膵癌に対する拡大術式の展望
膵癌に対する膵全摘術の意義
橋本 雅司
1
,
進藤 潤一
,
松田 正道
,
渡辺 五朗
1国家公務員共済組合連合会虎の門病院 消化器外科
キーワード:
術後合併症
,
腫瘍侵入性
,
膵切除
,
生存率
,
治療成績
,
膵管癌
Keyword:
Pancreatectomy
,
Neoplasm Invasiveness
,
Postoperative Complications
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Carcinoma, Pancreatic Ductal
pp.555-560
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015211913
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膵全摘術は,以前は術後の内外分泌の管理が困難であるため実施が控えられていた.膵全摘後の術後管理の進歩と,消化酵素製剤や糖尿病の管理の進歩により,膵全摘術の安全性は向上し適応は拡大している.欧米では慢性膵炎に対する適応も広く報告されているが,膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の主膵管型や腎癌の膵内多発転移などの病変が膵臓全体に及ぶ病変はもとより,膵頭切除が必要な膵癌で病変部位が脾動脈根部に及ぶ場合には,R0切除をめざして施行する場合がある.
©Nankodo Co., Ltd., 2015