膵癌の最新治療 膵癌に対する拡大術式の展望
左胃動脈を温存した腹腔動脈幹合併膵体尾部切除術(DP-CAR)
青笹 季文
1
,
西川 誠
,
野呂 拓史
,
辻本 広紀
,
神藤 英二
,
上野 秀樹
,
長谷 和生
,
山本 順司
1防衛医科大学校 外科
キーワード:
血管外科
,
術後合併症
,
腫瘍侵入性
,
膵切除
,
腹腔動脈
,
膵管癌
Keyword:
Celiac Artery
,
Pancreatectomy
,
Neoplasm Invasiveness
,
Postoperative Complications
,
Vascular Surgical Procedures
,
Carcinoma, Pancreatic Ductal
pp.551-554
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015211912
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膵体部癌では,National Comprehensive Cancer Network(NCCN)ガイドラインで切除不能と定義される腹腔動脈幹(CA)の半周を超える浸潤を認める場合でも,腹腔動脈幹合併膵体尾部切除術(DP-CAR)により完全切除が可能である.DP-CARでは温存した全胃の血流確保は完全には保障されていない.われわれは,可能な限り左胃動脈(LGA)血流を温存するように工夫している(modified DP-CAR).LGAを温存することで温存した全胃の血流はもちろん,小彎アーケードを介して肝血流も良好に保たれることが示唆され,根治性を損わなければ推奨できる手技である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015