いわゆる"早期の膵癌"-その発生機序と診断
外科医からみた"早期の膵癌"とは?
竹山 宜典
1
1近畿大学 医学部外科肝胆膵部門
キーワード:
ガストリノーマ
,
グルカゴノーマ
,
インスリノーマ
,
腫瘍侵入性
,
上皮内癌
,
膵切除
,
膵臓腫瘍
,
腺癌-乳頭状
,
粘液腺癌
,
神経内分泌腫瘍
,
膵管癌
,
縮小条虫
Keyword:
Adenocarcinoma, Papillary
,
Carcinoma in Situ
,
Adenocarcinoma, Mucinous
,
Glucagonoma
,
Insulinoma
,
Pancreatectomy
,
Pancreatic Neoplasms
,
Neoplasm Invasiveness
,
Gastrinoma
,
Neuroendocrine Tumors
,
Carcinoma, Pancreatic Ductal
,
Hymenolepis diminuta
pp.1671-1676
発行日 2016年11月20日
Published Date 2016/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017095238
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膵癌において早期癌を定義することは現時点では非現実的である.なぜならば,Stage Iの5年生存率でさえも60%に達しておらず,さらにStage I症例の頻度も2%にすぎないからである.Stage Iよりも厳しい条件である径1cmまでの膵癌を早期癌と定義すればその可能性は拡がるが,その拾い上げにはEUSをはじめとした新しい診断法の開発と普及が不可欠である.一方,浸潤性膵管癌以外のIPMCやP-NETなどでは,条件を設定すれば縮小手術が適応可能な早期癌が存在するが,浸潤性膵管癌において早期膵癌の概念を確立するためには,有効な膵癌スクリーニング法の開発が必須である.
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