括約筋間直腸切除術(ISR)のすべて
ISRの新たな展開としてのロボット手術
花井 恒一
1
,
前田 耕太郎
,
勝野 秀稔
1藤田保健衛生大学 下部消化管外科
キーワード:
直腸腫瘍
,
腹腔鏡法
,
治療成績
,
肛門括約筋温存術
,
ロボット手術
Keyword:
Laparoscopy
,
Rectal Neoplasms
,
Treatment Outcome
,
Robotic Surgical Procedures
pp.302-308
発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015130707
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ロボット手術は,da Vinci Surgical S System(Intuitive Surgical社)の開発以来,緻密な手術操作が可能となる機能をもち,骨盤内領域の手術を中心に普及が加速している.本邦でも保有台数が増加し,さまざまな分野で注目されている.筆者らの大腸外科手術の中では,深く狭い領域での手術操作を要する括約筋間直腸切除術(ISR)においても,本システムを利用することで,従来の手術に比べ癌の根治性や機能温存をより向上できると期待できる.一方,ISRは肛門に近い手術のため,肛門からの病変部の触診による確認や操作が必要となる.本システムでは触覚がない欠点があり,局所での癌の根治を損なわない手術操作に十分配慮する必要がある.
©Nankodo Co., Ltd., 2015