発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013159082
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腹腔鏡または小開腹で手術を行った大腸癌25例に対し経口補水療法(ORT)を用いたクリニカルパス(新パス群)を導入し、その効果を旧パス群15例と比較検討した。その結果、1)平均年齢や腫瘍の占拠部位、術式や進行度は両群間で有意差がなかった。2)新パス群では嘔吐や麻痺性イレウスによる入院中の脱落例はなく、また味による飲水拒否もなく、全例で1日1000ml以上のOS-1経口摂取が可能であり、臨床的異常もみられなかった。3)新パス群では退院のアウトカムのうち作業、疼痛、食事、清潔の達成早期化をもたらし、在院日数の有意な短縮化がみられた。更に医療経済上も有益であり、医療安全の向上につながることが示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2012