発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012214247
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例1は45歳男で、約1年4ヵ月前より右鼠径部膨隆を自覚していた。今回、近医を受診したところ右鼠径ヘルニアが疑われ当院紹介となった。初診時、BMIは37.0で、右陰嚢は手拳大に膨隆しており用手的帰納は不可の所見であり、単純CTと手術時所見で内側鼠径窩から陰嚢への膀胱脱出を認め、腹膜外型膀胱ヘルニアと診断した。膀胱を帰納後、mesh plug法でヘルニア根治術を施行した。術後、陰嚢膨隆は認めていない。症例2は62歳男で、約3年前より右鼠径部膨隆を自覚していた。その後、左鼠径部膨隆も出現し、疼痛も認めたため受診となった。初診時、BMIは26.4で、両側鼠径部に小児手拳大の膨隆を認めた。単純CTでは、両鼠径部にヘルニアを認め、左の内容は膀胱を認めた。内鼠径ヘルニアの診断で、mesh plug法でヘルニア根治術を施行した。経過は良好である。
©Nankodo Co., Ltd., 2012