膵頭十二指腸切除のすべて
膵頭十二指腸切除における術野の展開 mesenteric approachを中心に
北川 裕久
1
,
中川原 寿俊
,
田島 秀浩
,
大西 一朗
,
牧野 勇
,
林 泰寛
,
高村 博之
,
谷 卓
,
萱原 正都
,
太田 哲生
1金沢大学 消化器・乳腺・移植再生外科
キーワード:
結腸間膜
,
膵臓腫瘍
,
膵頭十二指腸切除
,
リンパ節郭清
,
上腸間膜動脈
,
横行結腸
,
Treitz靱帯
,
肝十二指腸間膜
Keyword:
Mesocolon
,
Lymph Node Excision
,
Pancreatic Neoplasms
,
Pancreaticoduodenectomy
,
Mesenteric Artery, Superior
,
Colon, Transverse
pp.1158-1163
発行日 2010年11月1日
Published Date 2010/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011021230
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膵頭部癌では、膵頭十二指腸切除術D2が標準手術である。教室では動脈処理先行、no-touch isolationのため小腸間膜根部郭清を先行させ、さらに腎前筋膜を含めたD2郭清を行っている。小腸間膜郭清は一次リンパ流域を含めて、十二指腸第3部下縁レベルから開始し(mesenteric approach)、上腸間膜動脈(SMA)起始部に向けて行うが、膵頭部を手で把持することなく自然な位置で郭清することで、流入動脈の先行処理、no-touch isolationが達成される。術野の展開とその意義を解説する。
©Nankodo Co., Ltd., 2010