腹部・臓器出血の診断と治療
大腸腫瘍性・非腫瘍性疾患(癌、憩室、異形成)における出血
河田 健二
1
,
坂井 義治
1京都大学 消化管外科
キーワード:
吸収性ゼラチンスポンジ
,
Vasopressins
,
下血
,
血管造影
,
大腸内視鏡法
,
消化管出血
,
鑑別診断
,
超音波診断
,
塞栓術
,
大腸腫瘍
,
放射性核種イメージング
,
内視鏡的止血
,
注腸造影
,
結腸憩室
,
陽電子放射型断層撮影
,
静脈内注入
,
コイル
,
上皮性異形成
,
腹部CT
Keyword:
Barium Enema
,
Angiography
,
Diagnosis, Differential
,
Embolization, Therapeutic
,
Colonoscopy
,
Diverticulum, Colon
,
Gastrointestinal Hemorrhage
,
Gelatin Sponge, Absorbable
,
Infusions, Intravenous
,
Melena
,
Radionuclide Imaging
,
Vasopressins
,
Ultrasonography
,
Colorectal Neoplasms
,
Hemostasis, Endoscopic
,
Positron-Emission Tomography
pp.1054-1057
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011002894
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吐血・下血などの消化管出血の患者に対しては、まず患者の基礎疾患や病歴を把握すると同時に便の性状や直腸診・直腸鏡での観察を行うことで出血部位や出血病変の性状を推察し、循環動態安定後に内視鏡検査を第一選択とすることが多い。下血をきたす疾患の多くは上部消化管に起因しているが、近年では大腸癌をはじめとする大腸疾患は漸増傾向にあり、今後は下部消化管疾患を重視する必要がある。内視鏡検査・血管造影検査は吐血・下血の診断・治療に有効なことが多いが、病変によっては止血に限界があり、止血困難な場合にはすみやかに外科的治療を検討する必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2010