大腸内視鏡のリスクマネジメント
緊急大腸内視鏡検査の対策
大川 清孝
1
,
青木 哲哉
,
上田 渉
,
大庭 宏子
,
宮野 正人
,
小野 洋嗣
1大阪市立十三市民病院 消化器内科
キーワード:
インフォームドコンセント
,
浣腸
,
下血
,
大腸内視鏡法
,
内視鏡的止血
,
禁忌(治療)
,
緊急検査
,
禁忌(診断)
,
結腸憩室
,
腸洗浄
,
腹部CT
Keyword:
Colonoscopy
,
Diverticulum, Colon
,
Enema
,
Informed Consent
,
Melena
,
Hemostasis, Endoscopic
pp.1575-1581
発行日 2016年10月20日
Published Date 2016/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017059977
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緊急大腸内視鏡検査の一般的な適応は出血量が多い血便の場合と下痢を伴う血便の場合である.しかし,下痢や腹痛の場合でも治療方針決定のために行うことはある.出血量が多い場合は,まず循環動態の安定をはかり,安定すれば緊急内視鏡検査を行う.循環動態が安定しない場合は血管造影下塞栓術や手術を選択する.腹膜刺激症状のある場合や消化管穿孔がある場合,腸閉塞などは原則禁忌である.検査の前に,病歴や患者の状態,血液検査,腹部CT検査などから疾患を推定しておくことが重要である.前処置方法は全身状態,腹部症状,予想される疾患,出血量と予想される出血部位などを考慮して選択する.
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