超高齢者の消化器疾患-その特徴と治療上の注意
超高齢者に対する消化器外科治療上の問題点
谷合 信彦
1
,
吉田 寛
,
内田 英二
1日本医科大学 消化器外科
キーワード:
胃腫瘍
,
肝細胞癌
,
気道疾患
,
術後合併症
,
術後管理
,
消化器外科
,
消化器疾患
,
心臓血管疾患
,
腎臓疾患
,
せん妄
,
大腸腫瘍
,
腹腔鏡法
,
栄養管理
Keyword:
Cardiovascular Diseases
,
Delirium
,
Digestive System Diseases
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Kidney Diseases
,
Laparoscopy
,
Postoperative Care
,
Postoperative Complications
,
Respiratory Tract Diseases
,
Stomach Neoplasms
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Colorectal Neoplasms
,
Nutrition Therapy
pp.481-486
発行日 2015年3月20日
Published Date 2015/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015186590
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高齢化社会の進行に伴い,消化器外科治療を受ける患者の年齢は急速に上昇している.85歳以上である超高齢者は加齢による多臓器にわたる併存疾患,臓器機能低下,栄養不良,免疫機能低下さらに認知能力の低下などのリスクを抱えている.こうしたリスクと根治性のバランスから,手術適応,手術術式を決定する必要がある.術後合併症を回避するために縮小手術や低侵襲手術を選択することも多い.近年,低侵襲治療である腹腔鏡下手術が超高齢者に対しても行われ,良好な成績が報告されている.しかし,一度術後合併症を併発すると死に直結するため,加齢に伴う各臓器の特性を理解したうえで,個々の症例ごとに繊細な周術期管理を行う必要がある.
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