大腸癌肝転移に対する治療
集学的治療 肝切除後の補助化学療法
冨田 尚裕
1
,
野田 雅史
,
松原 長秀
,
外賀 真
,
塚本 潔
,
久野 隆史
,
山岸 大介
1兵庫医科大学 下部消化管外科
キーワード:
肝切除
,
肝臓腫瘍
,
大腸腫瘍
,
アジュバント化学療法
,
第II相試験
,
第III相試験
Keyword:
Hepatectomy
,
Liver Neoplasms
,
Colorectal Neoplasms
,
Chemotherapy, Adjuvant
,
Clinical Trials, Phase II as Topic
,
Clinical Trials, Phase III as Topic
pp.139-147
発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010107220
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大腸癌において肝転移はもっとも重要な予後規定因子であり、外科的切除・化学療法を含めた集学的治療戦略が必要である。肝転移の切除後の補助化学療法としては、全身化学療法と肝動注療法があるが、その臨床的意義、最適なレジメンに関するエビデンスはきわめて乏しい。肝動注療法は局所制御には優れるが、予後改善における有用性は示されておらず、全身化学療法が行われることが一般的である。しかしながら、いまだガイドラインに明記されるような標準治療は確立されておらず、今後の臨床試験によるエビデンスの構築が急務であると考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2010