腫瘍内科診療データファイル
疾患からみる各種癌の診断・治療 消化管 食道癌
宇良 敬
1
,
室 圭
1愛知県がんセンター中央病院 薬物療法部薬物療法科
キーワード:
Cisplatin
,
Fluorouracil
,
食道腫瘍
,
食道切除
,
放射線療法
,
アジュバント化学療法
,
第I相試験
,
第II相試験
,
第III相試験
,
内視鏡的粘膜切除術
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Cisplatin
,
Fluorouracil
,
Esophageal Neoplasms
,
Radiotherapy
,
Chemotherapy, Adjuvant
,
Esophagectomy
,
Clinical Trials, Phase I as Topic
,
Clinical Trials, Phase II as Topic
,
Clinical Trials, Phase III as Topic
pp.1159-1165
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008061405
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食道癌の標準的治療は外科的手術療法であるが、化学療法、放射線療法などの非外科的治療の実績も増大している。中でも化学放射線療法は、後ろ向きの検討ながら、外科的手術療法に匹敵するような成績を示すようになった。しかし、食道癌は症例数が限られ、新たな標準治療を確立するために十分な大規模比較試験の実施が困難である。また、本邦と海外においては治療方針や治療成績の相違を認め、グローバルな標準治療の確立という課題には問題が多い。このような背景のもと、海外の臨床成績をそのまま単純に本邦に外挿するには疑問が生ずるため、本稿では本邦における臨床試験のエビデンスを基本として、内科的治療を中心に食道癌治療について述べることとする。
©Nankodo Co., Ltd., 2007