発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009116203
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4歳女児。生下時より左腋窩部分のリンパ管腫を指摘され、3歳時に切除術を施行された。術後1ヵ月に腫瘤再発を認めOK-432の局注療法を受けたが、徐々に腫瘤が増大したため手術目的で受診した。鎖骨部から前胸部、腋窩にかけ小児頭大の弾性軟で境界明瞭な腫瘤を認めた。上肢の知覚・運動神経障害は認めなかったが、腫瘤の存在による肩関節運動制限、左胸郭変形を認めた。左前腕にもリンパ管腫を認めた。前回の摘出手術の瘢痕を用いて左側腹部から左腋窩に至るジグザグ切開を上腕内側に延長して皮膚切開した。術後のリンパ漏、上肢の神経障害は認めなかった。一時、肩関節の運動障害を認めたが改善傾向となり、術後12ヵ月、腫瘍の再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009