発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008196515
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83歳男。主訴は下腹部痛であった。血液検査で強い炎症所見を認め、腹部単純X線像では右下腹部に拡張したガス像を認めた。腹部CTでは下腹部正中に腫大した虫垂と周囲組織の炎症所見を認め、拡張した盲腸と上行結腸への連続性は保たれていた。移動盲腸症に伴う虫垂炎と診断し、緊急開腹虫垂切除術を施行したところ、盲腸部と虫垂は炎症性に癒着し周囲と軽度の炎症性癒着を認めたが、盲腸部から虫垂にわたる部位は容易に創外に引き出すことが可能であった。術後経過は良好であり第7病日に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2008