外科領域における各種メュシュ(人工繊維布)・フィルムの応用
人工繊維布・フィルムの開発と応用
並川 努
1
,
花崎 和弘
,
小林 道也
,
倉本 秋
1高知大学
キーワード:
ポリエステル
,
Polypropylenes
,
Polytetrafluoroethylene
,
外科用メッシュ
,
吸収性インプラント
Keyword:
Polyesters
,
Polypropylenes
,
Polytetrafluoroethylene
,
Surgical Mesh
,
Absorbable Implants
pp.1117-1121
発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007346113
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人工繊維布(メッシュ)は組織の抗張力減弱部、欠損部あるいは脆弱部の被覆、補強、補綴材料として開発され、外科的手術のあらゆる場面で広く用いられている。メッシュが装着されると周辺組織の創傷治癒反応により、弾力をもった強い支持組織(scar plate)が形成されていく過程を、用途に応じてコントロールするようにさまざまな素材の化学合成メッシュが開発されてきた。現在使用可能なメッシュの種類とその特性に応じた用途について解説するとともに、メッシュへの臨床応用が期待されている生物学的適合性の高い生体由来型素材の開発についても述べた。また低侵襲手術を目指して、メッシュの素材とともに、固定手技上の工夫がなされ、鏡視下手術にも応用されている。メッシュの使用にさいしては用途、術式に応じて、解剖を十分に理解したうえで、その特性を考慮し使用することが肝要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007