発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005152611
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近年,肝切除の安全性が確立され,切除以外の根治的治療法がないことから,大腸癌肝転移に対する手術適応は拡大する傾向にある.1)原発巣が完全に切除されている,2)肝転移巣を肝切除により完全に切除できる,3)肝切除後の残肝機能が保たれるという条件を満たせば転移巣の数や大きさに関係なく手術適応となる.肝外病変を有する肝転移に関しては,肝門部リンパ節転移の認められる症例は予後不良とされ切除に否定的な意見が多い.肺転移合併例に関しては,肺転移巣切除による長期生存例が認められている.術前門脈塞栓術や血管合併切除を併用し,積極的に転移巣を切除することがすすめられる.残肝再発例に対しても,上記の基準を満たせば再肝切除の適応となり治癒の可能性が期待される
©Nankodo Co., Ltd., 2005