発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005060595
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食道,胃,大腸早期癌の内視鏡的診断の向上と並行して早期癌に対する内視鏡的切除術は高いレベルで確立されつつある.各臓器の治療ガイドラインが提示されるにいたって内視鏡治療の適応も明確にされてきた.現在のところ食道では絶対的適応に深達度m1,m2癌,相対的適応にm3,sm1癌,胃では大きさ2cm以下の肉眼的粘膜癌で分化型癌,大腸では深達度がsm1bにとどまる脈管侵襲陰性の癌が内視鏡治療の適応であり,一括切除が安全に行われる病変を外来治療の適応とすべきと思われる.外来での内視鏡治療の適応拡大は患者の社会生活の確保に大きく寄与するものと思われるが,出血,穿孔に代表される偶発症に対して予防法と対処法を検討して備えることも大切である
©Nankodo Co., Ltd., 2005