発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003197840
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42歳男.産道通過時,頭蓋内出血により中脳水道狭窄症をきたした.シャント機能不全によると思われる症候性てんかんに対して脳室腹腔髄液シャント(V-Pシャント)再建術が施行された.吃逆,脱力感と意味不明な発語を認めた.CTで低髄液圧症候群と診断し,シャント結紮術を施行し症状は改善した.発熱を認めた.可変圧シャントバルブの破損を疑いシャントバルブ交換目的にて手術となった.これに先立ち行われた腹部単純X線像臥位で,横行結腸中央やや左側より迷入していると推測されるシャントチューブを認めた.術中の髄液検査で細胞数の増加を認めたので髄膜炎と診断し,シャントチューブを抜去したところチューブに便の付着を認めた.術後,脳室外ドレナージチューブを留置し,全身状態の安定を待ちV-Pシャントを再建予定である
©Nankodo Co., Ltd., 2003