発行日 2002年12月1日
Published Date 2002/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003141066
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高齢化してきている患者に対してコンセンサスの得られる治療を求めて,過去10年間にわたり英語論文で発表された,70歳以上を対象とした文献を検索し若年者と比較してその短期予後,長期予後についての検討を加えた.その結果,70歳以上の高齢者では肝切除後の合併症発生率,死亡率は若年者と殆どかわらないことが示された.ただし,肝硬変を合併する右葉切除以上の侵襲の手術では肝不全の発生率が高まり,それに伴う死亡率の増加がみられた.術後1,3,5年の長期生存率については若年者に比べ有意差はないことが明らかとなった.今後は無作為化対照比較試験も視野に入れて,質の高い研究によるエビデンスの蓄積が望まれる
©Nankodo Co., Ltd., 2002