発行日 2002年12月1日
Published Date 2002/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003141063
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腹腔鏡術後の肺塞栓症を中心に,術後肺塞栓症の診断・治療及び予防について述べた.肺塞栓症の3徴は呼吸困難,呼吸促迫,頻脈である.臨床的に発症が疑われた場合,できる限り迅速に診断・治療を行うことが重要である.検査はまず,心電図,動脈血血液ガス分析,胸部X線検査を行う.肺塞栓症の急性期はヘパリンによる抗凝固療法が第一選択となる.重症例には血栓溶解療法も行われる.予防策として,間欠的下肢加圧装置(IPC)を導入している.腹腔鏡手術の適応拡大を図っていく際には特に,むやみな気腹時間の延長は避けて発症予防に努めるべきである
©Nankodo Co., Ltd., 2002