発行日 2002年11月1日
Published Date 2002/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003116845
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尾状葉肝癌の標準術式は確立していない.そこで,著者等が切除した60例の経験をもとに術式標準化の可能性を検討し述べた.肝癌の主たる局在は,Spiegel部14例,突起部16例,下大静脈部30例であった.Spiegel部肝癌及び突起部肝癌に対しては,主として同部の単独切除を施行した.一方,下大静脈部肝癌に対しては,15例で尾状葉単独切除(高位背方切除6例,経肝前方切除5例を含む)を,15例で他領域との合併切除(葉切除,区域切除,S8S7)を施行した.術中出血量は平均1,479ml,術後在院日数は25日,術後5年生存率は58%であった.Spiegel部・突起部肝癌では単独切除を,下大静脈部肝癌では合併切除又は単独全切除を第一選択にすべきである
©Nankodo Co., Ltd., 2002