発行日 2002年4月1日
Published Date 2002/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002247362
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71歳男.1999年に早期胃癌(高分化型腺癌)合併下部食道進行癌(未分化型扁平上皮癌)の診断で食道亜全摘及び胃全摘術,胸骨後経由で右側結腸を用いて頸部食道回腸吻合術を行った.術後4週目に嚥下困難が再び出現しブジーやバルーンによる拡張を行ったが全く改善しなかった.本人が手術による治療を望まなかったことから食道に金属ステントを留置した.2000年6月bare-stent部の肉芽増殖によって再狭窄が始まり12月にはほぼ完全に閉塞した.3回の内視鏡操作によってheat probeでステント内部の肉芽を完全に焼灼したところ,狭窄は劇的に改善した.heat probeによるステント内部の肉芽焼灼操作は食道壁を深く傷害することなく,出血や穿孔の可能性が低いと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2002