発行日 2002年3月1日
Published Date 2002/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002222578
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微小循環からみた癌転移巣形成過程と遺伝子異常に伴う細胞生物学的な変化について述べた.癌転移巣の形成には癌細胞をとりまく微小環境が重要な役割を演じており,血管内皮細胞や接着分子,サイトカイン,増殖因子等の関与が明らかになってきた.癌細胞の遺伝子変異により癌細胞自体の増殖能が変化するのみならず,癌細胞を取り巻く局所環境のコントロールが破綻し転移巣形成が促進されることが判明してきた.P53やSMAD4等の癌抑制遺伝子異常は血管新生や細胞浸潤を亢進させているためMMP inhibitor等の治療効果が期待できる
©Nankodo Co., Ltd., 2002