発行日 2002年3月1日
Published Date 2002/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002213631
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遺伝子治療において,癌細胞が標的となる場合は,標的自体が無秩序に増殖して行き,その全ての細胞に目的とする遺伝子を導入することは不可能であるといわざるをえない.そこで,ウイルス本来の「複製」という特性を利用した複製可能型ウイルスベクターが癌に対する遺伝子治療の新しい武器として,最近期待されている.一方,その複製を如何にして標的である腫瘍細胞に限局させるかという点が安全性という観点から大きな問題となる.米国を中心に既に脳腫瘍に対する臨床試験が始まっている複製可能型単純ヘルペスウイルスの特徴を,著者等の研究結果を交えて紹介した
©Nankodo Co., Ltd., 2002