発行日 2001年11月1日
Published Date 2001/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002092345
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反復する原因不明の下腹部痛の経過観察中にイレウスで発症し,CT検査により閉鎖孔ヘルニア嵌頓と診断した2例を経験した.症例1は74歳女.腹部単純X線写真でイレウスと診断され入院した.画像診断等により左閉鎖孔ヘルニア嵌頓と診断した.下腹部正中切開で開腹した.腸管の損傷は軽度であった為,腸管を切除することなくヘルニア門の腹膜縫縮のみで手術を終了した.経過は良好で術後21日目に退院した.症例2は90歳女.膵炎増悪による麻痺性イレウスの診断で入院した.画像診断等により左閉鎖孔ヘルニア嵌頓と診断し緊急手術となった.嵌頓部を含めて約10cmの小腸を切除した後,ヘルニア門の腹膜を縫縮し手術を終了した.経過は良好で,術後36日目に退院した
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