発行日 2001年6月1日
Published Date 2001/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002005944
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42歳男.精神発育遅滞,肢体不自由で,72歳の父と2人暮らしであったが,父親が患者を殺害して自分も自殺しようとしたところ隣人に発見され,救急外来に搬送された.殺害を企画した気管切傷であるが,このような症例に対しては気管,血管,神経等の重要臓器の精査・修復が主眼となり,気管損傷に対しては切開孔からの挿管が気道確保の上で有効であった.反回神経損傷の有無が確認できない場合,気管を一期的に再縫合するか,気管切開をおくかの判断は難しく,議論の多いところである.自験例では一期的に再縫合し,良好な結果を得た
©Nankodo Co., Ltd., 2001