連載
症例をどうみるか 下位脳神経麻痺が先行し発症したHunt症候群の1例
中野 光花
1
,
久保田 俊輝
,
篠原 宏
,
清水 啓成
,
吉川 衛
1河北総合病院 耳鼻咽喉科
キーワード:
Prednisolone
,
喉頭鏡法
,
帯状疱疹-耳性
,
舌咽神経疾患
,
副神経疾患
,
迷走神経疾患
,
Valaciclovir
Keyword:
Herpes Zoster Oticus
,
Laryngoscopy
,
Prednisolone
,
Valacyclovir
,
Accessory Nerve Diseases
,
Vagus Nerve Diseases
,
Glossopharyngeal Nerve Diseases
pp.1385-1388
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/J01814.2021360326
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63歳女性。左頸部痛、飲み込みにくさ、咳嗽を主訴に近医の耳鼻咽喉科を受診後、当科へ紹介された。所見より急性発症の第IX・X・XIの下位脳神経麻痺と考え、原因検索として頭部造影MRIを初診3日後に予定されたが、初診翌日に左顔面神経麻痺と左耳痛が出現したため再受診となった。左耳甲介に帯状疱疹を認めたこと、また血液検査でVZV既感染パターンを示したことから、本症例はHunt症候群に伴う第IX・X・XI脳神経麻痺と診断され、治療としてプレドニゾロン、バラシクロビルの投与が行われたが、第VIII・IX・XI脳神経麻痺は改善するも、第VII・X脳神経麻痺は残存した。
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