発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001226321
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小児鼠径ヘルニアの再手術症例について検討し,再発の原因と対処方法を考察した.1970~1998年の間に手術を施行した鼠径ヘルニアは10465例で,うち再発したのは15症例(男児13例,女児2例),再発のため他院より紹介されたのは22例(男児19例,女児3例)であった.部位別にみると,両側手術例で男児の再発率が高く,左側に多く再発していた.再発例の初回手術時は生後3ヵ月以下が多かった.又,他院の症例が有意に再発迄の期間が短かった.再発原因は,高位結紮の不十分例,内鼠径輪の開大が関与したと思われる例等が認められた.他院例では,サックが処理されていない,鼠径管に到達していない等,16例が正しい鼠径ヘルニア手術がなされていないことが原因であった.なお,再々発症例はなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2001