発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001222603
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最近5年間の消化器外科領域緊急手術症例620例を対象に,原疾患ごとに分類し,年代層別症例数・正診率・術式の年次推移を検討した.原疾患は,急性虫垂炎が338例と最も多かった.急性虫垂炎として開腹術を施行されたのは361例で,正診率は93.6%であった.誤診例中,結果的に非手術適応と思われたものは,18例に達した.年齢分布では10代,20代で全体の50%を占めた.年代層別症例数の年次推移では,全症例数・年代層別症例数の増減に一定の変化は認められなかった.腸閉塞123例の原疾患は,癒着性腸閉塞が最も多く,大腸癌がこれに続いた.年次推移でも両疾患によるものが増加しており,近年,70歳以上の症例を一定の割合で含みながら,増加傾向にある.消化性潰瘍は47例であったが,近年,十二指腸潰瘍に対しては,胃温存術を選択することが多くなっていた
©Nankodo Co., Ltd., 2001