発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001223170
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食道表在癌の粘膜癌(M癌)と粘膜下層癌(SM癌)には,リンパ節転移,予後に大きな差が存在する.このような大きな差が生じる原因を分子生物学的に検討した.食道癌の予後に影響を与える要因として,c-erbB2,erbB,hst1/int2,cyclinD1,c-myc,MDM2,Rb,p53,p16,p21,p27等の癌遺伝子・癌抑制遺伝子の異常,細胞間接着分子(E型カドヘリン,カテニンなど)の減弱発現,血管新生因子,増殖因子等の過剰発現が報告されている.これらの分子について検討したところ,明解な差異を見いだすことができなかった.粘膜下層に存在する各種の細胞からの刺激物質により癌細胞がその機能を変化させると考察した
©Nankodo Co., Ltd., 2001