発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001173699
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ラットの肝臓に出血創を作り本被験試料の止血効果,術後の吸収性および残存状態,局所刺激性と創部の治癒状態などについて経時的検討を行った.その結果,本剤は対照とした微線維性コラーゲン製剤に比べ,肝臓の手術局所出血部の止血に要する時間も短く,少ない使用量で止血可能であった.材料の物性上から操作性がよく,手術時間の短縮に寄与できうる.術創部はガーゼで止血処置を行った場合の治癒状態と同等以上の良好な治癒過程が得られた.生体内で少なくとも24時間後には吸収代謝され,手術創の治癒過程を遅らせる特異的な炎症反応を惹起しない.以上から,本剤は止血効果,安全性,使い易さの観点から,非常に有用な医療材料と判断された
©Nankodo Co., Ltd., 2001