今月の臨床
胸部大動脈ステントグラフト内挿術における左鎖骨下動脈塞栓術へのAmplatzer Vascular Plug Iの使用経験
古田 晃久
1
,
小出 昌秋
,
國井 佳文
,
前田 拓也
1聖隷浜松病院 心臓血管外科
キーワード:
鎖骨下動脈
,
塞栓術
,
X線CT
,
後向き研究
,
大動脈瘤-胸部
,
治療成績
,
ステントグラフト内挿術
Keyword:
Embolization, Therapeutic
,
Retrospective Studies
,
Subclavian Artery
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Treatment Outcome
,
Aortic Aneurysm, Thoracic
pp.742-747
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017338835
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対象は2014年2月~2015年7月の12例(男8例、女4例、平均年齢72.4±9.4歳)であった。診断は真性大動脈瘤7例、大動脈解離5例であり、平均手術時間は207.8分であった。左鎖骨下動脈への非解剖学的バイパス術は全例で施行し、うち2例は左総頸動脈へも非解剖学的バイパス術を行った。Amplatzer Vascular Plug Iのデバイス径は12mmが1例、14mmが7例、16mmが4例であった。平均観察期間は6.3ヵ月であり、退院後の観察期間中に死亡やエンドリーク(EL)、デバイス移動・破損などの血管関連・デバイス関連合併症は認めなかった。1例でtype II ELを術後1週間でのCTで認めたが、術後3ヵ月時のCTでは消失していた。本術式は血栓化に時間を要する可能性があるが、完全塞栓が可能であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2017