発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017135899
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57歳男。呼吸苦を主訴とした。呼吸苦、胸痛と体動困難にて救急搬送され、身体所見、胸部X線像、胸部CT、採血検査より有瘻性膿胸とこれに伴う敗血症性ショックと診断した。血圧を安定させた後に緊急で膿胸掻爬術を行い、右中葉に直径約1cmの瘻孔を認めたが、瘻孔周囲肺組織が壊死していたため直接縫合閉鎖は困難と判断し、まずはドレーンを留置して閉胸した。術後も敗血症性ショックと呼吸不全の状態は継続し、Endobronchial Watanabe Spigot(EWS)を用いて気管支鏡下気管支充填術を行った結果、気瘻は停止してEWS喀出後も肺瘻の再発を認めず、死腔も徐々に縮小した。
©Nankodo Co., Ltd., 2017