発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016303754
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60歳女性。50歳時より大動脈弁狭窄症の経過観察中であった。今回、坂道歩行時の息切れを自覚し受診、CTアンギオグラフィーにて大動脈縮窄症(CoA)の合併した大動脈一尖弁狭窄症と診断された。以後、左鎖骨下動脈分岐直後に高度のCoAがあり、多数の側副血行路が存在し、正常分娩していることから、大動脈弁置換術(AVR)を先行させ、2期的にCoAの修復を行う方針とした。その結果、AVR後27日目に患者は一時的に自宅退院となったが、3ヵ月を経て左鎖骨下-下行大動脈バイパス術が施行された。目下、術後2年で降圧薬を必要とせず、大動脈にも変化はみず、良好に経過している。
©Nankodo Co., Ltd., 2016