臨床経験
心膜脂肪織被覆の意義が示唆された気管支断端瘻
福岡 伴樹
1
,
佐野 正明
,
冨永 奈沙
,
真田 祥太朗
,
宇野 泰朗
,
大屋 久晴
,
西 鉄生
,
越川 克己
1名古屋記念病院 外科
キーワード:
S状結腸腫瘍
,
開胸術
,
気管支瘻
,
気胸
,
脂肪組織
,
術後合併症
,
心膜
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
胸腔ドレナージ
,
胸部CT
Keyword:
Adipose Tissue
,
Bronchial Fistula
,
Lung Neoplasms
,
Pneumothorax
,
Pneumonectomy
,
Postoperative Complications
,
Pericardium
,
Sigmoid Neoplasms
,
Thoracotomy
pp.380-383
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016298075
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58歳男性。大腸癌の右肺転移に対して右肺下葉切除術を施行した。また、気管支へはTHL-30を用い、Overholt法に準じて閉鎖し、断端を有茎心膜周囲脂肪織で被覆した。更に術後は補助化学療法としてS-1内服を開始した。しかし、術後約3ヵ月で右気胸を発症し、その後は10ヵ月にわたって気管支を被覆した脂肪織内に気泡を認めた。気管支断端瘻が疑われ、保存的治療を行なったところ、軽快が得られた。
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