発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016009597
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30歳女。高校時に労作時胸部圧迫感を自覚し、近医受診した。心エコーで大動脈弁狭窄症と診断されたが、定期通院なく経過していた。今回、自転車走行中に胸痛を伴う失神をきたし、当院救急外来を受診した。諸検査により孤立性大動脈弁下狭窄症(DSS)および先天性左室流出路狭窄(LVOTO)と診断し、LVOTOは進行した状態にあった。弁下部膜様部切除術+中隔心筋切除術を施行し、術後経過良好で5日目に独歩退院となった。術後9ヵ月後の現在も良好に経過しているが、本例は成人期DSSの再手術リスク因子(「女性」「30歳以上」)を有していることから、今後も注意深い観察が必要と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015