発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015395163
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肺悪性腫瘍に対する定位放射線治療(SRT)後に局所再発を来たし、肺切除術を施行した14例を対象に、SRTの選択理由、SRT後再発までの期間、手術時腫瘍径、手術、術後合併症および予後について検討した。その結果、SRTが選択された理由は患者希望が7例で、高齢3例・低肺機能3例・併存症1例の計7例が呼吸器内科医の判断で手術よりもSRTが好ましいとして選択された。SRT前の腫瘍径は13~48(中央値22)mmで、手術前腫瘍径は20~55(中央値33)mmと増大していた。SRTから手術までの期間は8~69(中央値12.2)ヵ月であった。全例で安全に手術を施行でき、術式は肺葉切除5例、区域切除8例、部分切除1例で、SRT関連の術後合併症は認めなかった。根治性については、完全切除13例、不完全切除1例であった。術後観察期間は10~81(中央値29)ヵ月で、死亡は2例でいずれも肺炎による他癌死であった。以上、SRT後局所再発肺悪性腫瘍に対する肺切除は安全で予後も良好であると考えられた。
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