発行日 2001年7月1日
Published Date 2001/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2001278247
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症例は48歳女.気管支鏡下細胞診で小細胞癌と診断され,放射線療法及び化学療法により完全緩解となった.その後,再発して化学療法を行ったが効果を認めず中止した.複数の肝転移,下腿浮腫,胸水貯留,体重増加をきたし入院した.利尿剤で胸水,下腿浮腫は軽快した.臨床症状及び検査所見からCushing症状群を疑い,ホルモン検査により確定診断した.Cushing症状群の進行に対してmetyraponeを投与して改善が認められた.その後,腫瘍の圧迫による気管支狭窄が進行し,呼吸不全で死亡した.剖検は,左上葉の原発巣の他に,肝・卵巣転移,左副腎転移,胸部リンパ節転移を確認した.原発巣のACTH染色は陽性であった
©Nankodo Co., Ltd., 2001