弓部大動脈瘤-こだわりの術式と遠隔期成績
弓部大動脈瘤に対するオープンステント法 Matsui-Kitamura(MK)ステントの応用とその遠隔期成績
緑川 博文
1
,
菅野 恵
,
高野 隆志
,
渡邉 晃佑
,
植野 恭平
1総合南東北病院 心臓血管外科
キーワード:
術後合併症
,
人工心肺
,
ステント
,
生存率
,
X線CT
,
脳循環
,
対麻痺
,
大動脈瘤-胸部
,
治療成績
,
三次元イメージング
,
脊髄虚血
,
脳卒中
,
ステントグラフト内挿術
,
脳分離体外循環
Keyword:
Cerebrovascular Circulation
,
Heart-Lung Machine
,
Paraplegia
,
Postoperative Complications
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Stents
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Aortic Aneurysm, Thoracic
,
Spinal Cord Ischemia
,
Stroke
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.984-989
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014130606
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Matsui-Kitamura(MK)ステントによるオープンステントグラフト(OSG)の術式および遠隔期成績について検討した。MKステントによるOSGを行った広範囲胸部大動脈瘤46例を対象とした。手術時期は緊急3例、準緊急4例、待機39例であった。ステントグラフトは全例合併症なく想定部位に正確に留置できた。術後造影CTを施行した44例では、すべて瘤の完全な血栓化ないしエントリー閉鎖による偽腔血栓化を認めた。術後合併症は脳卒中を2例、脊髄虚血を5例に認め、うち対麻痺および不全対麻痺各1例、術後一過性不全対麻痺を3例に認めた。手術死亡および病院死亡は4例であった。累積生存率は1年86.8±5.0%、3年77.2±6.9%、5年72.0±8.1%で、瘤関連合併症回避率は1年97.3±2.7%、3年93.8±4.3%、5年89.1±6.1%であった。デバイスに起因する合併症は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013