胸部外科の指針
開心術中における動脈圧心拍出量モニタリング
古川 博史
1
,
大加戸 彰彦
,
長嶋 光樹
,
大澤 宏
,
市川 誠一
1岡山中央病院 循環器センター心臓血管外科
キーワード:
術中モニタリング
,
心臓弁膜症
,
心拍出量
,
僧帽弁
,
大動脈弁
,
冠状動脈バイパス術
,
心筋虚血
,
人工弁置換術
,
開心術
,
僧帽弁形成術
,
動脈圧
Keyword:
Aortic Valve
,
Coronary Artery Bypass
,
Cardiac Output
,
Heart Valve Diseases
,
Mitral Valve
,
Monitoring, Intraoperative
,
Myocardial Ischemia
,
Heart Valve Prosthesis Implantation
,
Mitral Valve Annuloplasty
,
Arterial Pressure
pp.775-783
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013350501
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開心術中の動脈圧心拍出量(APCO)と熱希釈法による心拍出量測定(CCO)を測定し、有用性と正確性、相関性について比較検討した。体外循環を使用した開心術例32例を対象とした。FloTrac/VigileoシステムおよびSGカテーテル留置に伴う合併症は認めなかった。APCOとCCOの心係数をBland & Altmanプロットで解析し、計測値の相関を認めた症例がT1:81.2%、T2:78.1%、T3:59.4%、T4:62.5%、T5:65.6%であった。相関性を認めなかったT1の6例中3例、T2の7例中3例は大動脈弁閉鎖不全の症例であった。左室駆出率40%未満の低心機能例3例のうちT3で1例、T4で全3例、T5で2例が相関性を認めなかった。術前心房細動を認めた6例ではT1、T2で全例相関性を認めた。BSA 1.3m2以下の小柄な体格の患者4例のうち2例がT4で、相関性を認めなかった。
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