発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013095095
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60歳女。咳、発熱を主訴とした。関節リウマチのためmethotrexateを服用している。胸部CTにて右上葉優位に肺野びまん性に小粒状影を認め、肺門~縦隔の腫大したリンパ節が中葉支を圧迫狭窄し中葉は無気肺を呈していた。FDG-PETでは中葉支周囲リンパ節に一致してSUVmax9.9のFDGの高集積を認め、縦隔~腹部にリンパ節腫大を散見しSUVmax3.2の集積を認めた。気管支鏡所見では右中葉は針穴様で、狭小部の生検でCD56(-)、CD45(+)の裸核様リンパ球の集塊を認めた。悪性リンパ腫の可能性を考え開胸手術を行った。右肺中葉切除術を行い肺門リンパ節を生検したところ、気管支に沿って白色病巣を散見した。切除検体には気管支に沿う白色病巣を散見した。組織学的には肉眼では肺動脈周辺リンパ節にLangerhans型多核巨細胞、多核巨細胞とリンパ節の浸潤を伴う非乾酪性類上皮肉芽腫が多発した。以上より、サルコイドーシスと診断した。
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