発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013095091
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日齢28男児。出生直後よりチアノーゼを認めた。前医にて完全大血管転位症(TGA)の診断でリポPGE1の投与を開始し、外科治療目的に日齢6に入院した。日齢14に行った心臓カテーテル所見はPlanche分類II型に属する左冠状動脈の大動脈と肺動脈の間を走行を伴うTGA II型で、入院時所見、心エコーなどの所見より動脈スイッチ(ASO)適応と判断した。本例は左右冠状動脈が分割困難でハイリスク群であったが、日齢28にAubert変法で手術を行い、人工心肺離脱や止血に難渋はしなかった。第4病日に人工呼吸器を離脱後、経過は良好で第33日目に退院となった。術後8ヵ月現在、体重増加や成長発達は良好である。
©Nankodo Co., Ltd., 2012