重症心不全に対する外科治療
重症心不全に対する植込み型補助人工心臓治療の中長期成績
木下 修
1
,
木村 光利
,
柏 公一
,
久保 仁
,
加賀美 幸江
,
遠藤 美代子
,
志賀 太郎
,
絹川 弘一郎
,
西村 隆
,
許 俊鋭
,
小室 一成
,
小野 稔
1東京大学
キーワード:
心筋症-拡張型
,
心筋症-肥大性
,
心臓補助機器
,
心不全
,
再入院
,
心筋虚血
,
後向き研究
,
治療成績
,
Kaplan-Meier法
Keyword:
Cardiomyopathy, Dilated
,
Cardiomyopathy, Hypertrophic
,
Heart Failure
,
Heart-Assist Devices
,
Patient Readmission
,
Retrospective Studies
,
Treatment Outcome
,
Myocardial Ischemia
,
Kaplan-Meier Estimate
pp.51-56
発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013077118
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植込み型左室補助人工心臓(LVAD)装着術を行った重症心不全患者20例(男性16例、女性4例、平均42.8歳)の中長期成績について検討した。原疾患は拡張型心筋症17例(85%)、拡張相肥大型心筋症、虚血性心筋症、薬剤性心筋症各1例(5%)であった。全例がNew York Heart Association(NYHA)分類はIV度、INTERMACS profile分類は1:1例、2:13例、3:5例、4:1例であった。高度肺高血圧、肝機能障害、腎機能障害を呈した7例(35%)に大動脈内バルーンパンピングを挿入した。術後在院日数は平均58.1日で全例自宅退院となった。術後合併症は再手術を要する出血、右心不全顕在化、脳血管障害各2例(10%)、菌血症、難治性心室性不整脈、ドライブライン刺入部感染、膵炎各1例(5%)に認めた。退院時NYHA分類はI度14例(70%)、II度5例(25%)、III度1例(5%)であった。退院後観察期間は平均457日、転帰は心臓移植5例(25%)、死亡、LVAD離脱各1例(5%)、心臓移植待機中12例(60%)であった。
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