重症心不全に対する外科治療
植込み型補助人工心臓および心臓移植の成績
吉岡 大輔
1
,
澤 芳樹
1大阪大学 心臓血管外科
キーワード:
患者教育
,
術後合併症
,
心筋症-拡張型
,
心筋症-肥大性
,
心臓移植
,
心臓補助機器
,
心不全
,
脳虚血-一過性
,
脳梗塞
,
脳出血
,
心筋虚血
,
生存分析
,
治療成績
Keyword:
Cardiomyopathy, Dilated
,
Cardiomyopathy, Hypertrophic
,
Ischemic Attack, Transient
,
Heart Failure
,
Heart-Assist Devices
,
Postoperative Complications
,
Patient Education as Topic
,
Survival Analysis
,
Heart Transplantation
,
Treatment Outcome
,
Myocardial Ischemia
,
Brain Infarction
,
Intracranial Hemorrhages
pp.57-61
発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013077119
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植込み型左室補助人工心臓(LVAD)を装着した29例(男性20例、女性9例、平均年齢34.9歳)の治療成績について検討した。術前診断は拡張型心筋症(DCM)17例、拡張相肥大型心筋症3例、虚血性心筋症、アドリアマイシン心筋症、不整脈源性右室心筋症各2例、Becker型筋ジストロフィー、産褥後心筋症、心臓移植後慢性拒絶による心不全各1例、INTERMACS profilは1:5例、2:15例、3:8例、4:1例であった。7例が術後右心不全で右室補助人工心臓(RVAD)を要し、うち4例が平均21.5日でRVADを離脱したが、3例は回復せず長期型RVADに入れ替えた。1年、2年の累積生存率は共に96%で、2例が心臓移植に到達し、1例は術後52日目に脳出血で死亡した。残る26例(平均観察期間390日)は心臓移植待機中である。死亡例を除く28例中3例は退院不可能で入院中であるが、残る25例は術後6ヵ月以内に退院した。術後脳合併症を7例(脳出血6例、脳梗塞1例)に認め、うち1例は脳出血で死亡した。
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