発行日 2012年6月1日
Published Date 2012/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012356924
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
60歳女。検診で胸部異常陰影を指摘されて受診した。無症状であった。X線、CTで、右肺S6aに径1cm大の結節影を認めた。辺縁は不明瞭で、一部棘形成を認め、肺腺癌と診断した。気管支鏡下擦過細胞診では、papanicolaou染色で異型扁平上皮を認め、class V、扁平上皮癌と診断した。腫瘍マーカーの上昇、炎症反応は認めなかった。腫瘤切除術を施行し、確認のため肺部分切除を行って術中迅速病理診へ提出したところ、炎症性腫瘤と診断された。よって、肺葉切除は行わず、手術を終了とした。病理組織学的所見にて、肺クリプトコッカス症と診断した。
©Nankodo Co., Ltd., 2012