発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011292645
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救急外来を受診し胸部外傷の診断で入院治療を行った50例(男36例・女14例・平均53.0歳)について検討した。受傷機転は交通事故35例、転倒6例、転落4例、圧迫3例、競輪中2例であった。受傷内容は肋骨骨折28例、気胸20例、血胸11例、肺挫傷14例、胸骨骨折2例、縦隔血腫1例、頭部外傷の合併4例、腹部臓器損傷の合併7例、胸郭・頭部以外の骨折の合併14例であった。治療内容は胸腔ドレナージ単独15例、胸腔ドレナージ+手術3例、手術単独1例、経過観察31例で、手術は肋間動脈結紮術1例、脾臓摘出術1例、鎖骨骨折整復術2例であった。入院死亡は1例で、自動車との衝突による胸部外傷に頸椎損傷および骨盤骨折を伴う歩行者の来院時心肺停止(CPAOA)であった。入院期間は平均15.2日で、入院総診療報酬点数は平均64154点、入院1日当たりでは4598点であった。なお、同一期間内の救急外来受診者のCPAOA例の頻度は0.47%であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011